本記事では、寒冷地仕様車の特徴やメリット・デメリット・おすすめの快適装備などについてご紹介します。
また、寒冷地仕様車と普通車の違いについてもご紹介しますので、ぜひ最後までお読みください。
寒冷地仕様車と普通車の違い
寒冷地仕様車は、普通車に比べ氷点下で車を使用することに特化しています。
基本的に、車の構造は一緒ですが使う部品が強化されているため、過酷な氷点下の中でも不具合なく使用できるように設計されています。
普通車の機能をベースにして、強化品への変更やオプションがついてグレードアップされたものが寒冷地仕様車だという考え方が、一番分かりやすいと思います。
寒冷地仕様の車は、各メーカーによって標準装備になっているものもあればオプションで付けられるものもあります。基本的に、共通する大きな特徴といえるのは電気系の強化・凍結対策・雪対策・快適装備といえるでしょう。
- 電気系の強化により氷点下でもエンジン始動可能
- 不凍液の濃度調整により液体類の凍結対策がされている
- 湿り気のある重たい雪にも負けないワイパー
- 氷点下で役立つ快適装備
電気系の強化により氷点下でもエンジン始動可能
近年の自動車は、電気を使用してモーターを回すことによりエンジンを掛けるため、走行中にオルタネーター(発電機)で発電を行いバッテリーに貯蓄しています。
氷点下では通常よりも多くの電気を必要とするため、より多くの発電・貯蓄ができるようオルタネーター・バッテリーともに強化されて大容量になっています。
不凍液の濃度調整により液体類の凍結対策がされている
エンジンの中では常に小さな爆発を起こしており、熱がこもってしまうためクーラント(不凍液と呼ばれる冷却水)を使用しエンジンの熱を逃がしています。
寒冷地仕様車では、通常のクーラントよりも凍結に耐えられる濃度で耐寒温度が設定されています。
ウィンドウウォッシャー液も同様、氷点下でも凍らないように耐寒温度が設定されているためひどく冷え込んだ時でも凍らないため安心です。
湿り気のある重たい雪にも負けないワイパー
ワイパーブレードについても、夏用では雪が払えないため金属がしっかりとゴムで覆われた冬用ワイパーが存在します。
また、雨と違って水分を多く含んだ重たい雪の時にもしっかりとかき分けられるよう、モーターが強化されています。
車種によっては、寒冷地仕様でないとリアワイパーがなく後方が一切見えない状態になってしまうことも少なくないため、注意が必要です。
氷点下で役立つ快適装備
各メーカーにより同じ機能でも呼び名が違うことが多いため、車を購入する際や愛車に用途の分からない機能があるという場合は一度調べてみることをおすすめします。
また、標準装備でついているものもあればオプションになっているものもあるため、寒冷地仕様車を購入する際にはよく確認する必要があります。
下記で詳しくお伝えします。
寒冷地仕様車の4つのデメリットを把握しておこう!
基本的には、普通車をグレードアップした状態が寒冷地仕様車なのでやはり「価格が高いだけじゃないの?」と思う方も多いでしょう。
実は、寒冷地仕様車のデメリットは価格だけではないのが実情です。
- 普通車に比べると寒冷地仕様車の方が価格が高い
- 2WDに比べると4WDの方が燃費が悪い
- 強化品だと消耗も早く壊れた時の部品代も高い
- 中古で流通されている寒冷地仕様車は塩カリ被害など状態が悪いことが多い
基本的には、デメリットを踏まえた上で考えても、寒冷地仕様車の方がメリットが大きいと想定できます。
寒冷地仕様車を選ぶ際、覚えておきたい快適装備!
寒冷地仕様車といっても、すべての寒冷地仕様車に同じ装備が付いているわけではないため、自分はどんな機能が欲しいのか、少しお金を掛けてでも後付けしたいものなのかよく考える必要があります。
- シートヒーター(座席が温かくなる。運転席のみor助手席も含む2席など)
- ミラーヒーター(サイドミラーに付着した雪を溶かす)
- リアワイパー(リアガラスに付着した雪を払う)
- ワイパーデアイサー(ガラスに貼り付いたワイパーブレードを溶かして剥がす)
- エンジンスターター(暖気する際、室内からエンジンが掛けられる)
- キーレスキーやスマートキー(キーシリンダーの凍結に困ることがない)
- ドライブレコーダー(冬は事故が特に多い。もらい事故の潔白を証明できる)
寒冷地仕様車を中古で購入する際の注意点!
新車で購入する場合には、まったく気にかけることがなかったことも中古車売買では「先に知っていれば…」と思うことは少なくありません。後悔しないように、簡単な方法で事前に対処できることをしておくと安心です。
- 外見だけでは、車体のサビはわからないので慎重なチェックが必要
- 各機能の動作確認はその場でするべき!
- 付属品に何があるか確認をとること!
外見だけでは、車体のサビはわからないので慎重なチェックが必要!
通常、サビの目立つ車両が販売される際、「ぱっと見きれい」を意識して、サビを塗装している中古車業者は多い傾向にあります。
そういった車両は、車の下側まで手を加えていることは少ないため車の下を覗き込めば車の知識がなくてもある程度のサビ状況が分かります。
各機能の動作確認はその場でするべき!
せっかく快適装備を優先して選んでいても、その機能が壊れていては元も子もありません。
納車されたのが夏だとして、冬になってから「この機能が使えなかった」と訴えたとしても「購入後に壊れたのでは?」と車屋さんも困ってしまいます。
必ず、購入時点で動作確認をしましょう。
付属品に何があるか確認をとること!
安価に購入したいと中古車を選んだとしても、タイヤやワイパーなどは付属しておらず別途購入が必要な場合もあり、思っていた以上にお金が掛かってしまったというケースもよくあります。
また、タイヤの製造年数はいつなのか安全に使用できるものなのかも確認を取る必要があります。
タイヤが付属していても仮に8年前の冬タイヤでは、安全に使用することが出来ないため、処分費用を掛けてまた新たに購入する必要が出てきます。
寒冷地仕様車のメリットとはまとめ
寒冷地仕様車は、普通車の機能をベースに氷点下で車を使用する際に特化して作られたものです。
気温が年に数回でも氷点下になる地域では、寒冷地仕様車を選ぶことをおすすめします。
「氷点下になるのは時折だけだから」と寒冷地仕様車ではなくても良いと思っていても、いざという時に「エンジンが掛からない」「バッテリーが上がっている」「事故をしてしまった」ということになると損失の方が大きくなってしまいます。
寒冷地仕様車を検討している場合は、今すぐでなくとも車の入れ替えの際には寒冷地仕様への切り替えをおすすめします。トラブル回避にとても役立ちますので万全な状態で冬を迎えることをおすすめします。