本記事では車のエンジンがかからなくなった時のうち、キーを回しても無音だった時に考えられる原因とその対処法をご説明していきます。
実は単純な理由ですぐにエンジンがかかる場合も多いので、レッカーなどを呼ぶ前に一度本記事を読むことをおすすめします。
車のエンジンがかからない!無音で反応がない時の原因と対処法
それではまず、車のエンジンがかからなくなり無音で全く反応がない時に考えられる原因と対処法を表にまとめてみましょう。
車のエンジンがかからず無音で反応がない場合の原因と対処法
原因 | 対処法 |
バッテリーが上がっている | 救援車とブースターケーブルを繋げる
バッテリジャンパーを使用する JAFやロードサービスを呼ぶ |
ステアリングロックがかかっている | ステアリングロックを解除する |
キーの電池が切れている | キーの電池を交換する
車の取扱い説明書に記載がある電池切れの際の始動方法でエンジンをかける |
シフトがパーキングに入っていない(AT車) | シフトをパーキングに入れる |
クラッチを踏んでいない(MT車) | クラッチを踏みながらエンジンを始動する |
セルモーターの故障 | セルモーターを交換する |
ステアリングロックユニットの故障 | ステリングロックユニットを交換する |
このように多くの場合はちょっとしたことで費用をかけずにエンジンを始動することができるようになります。
それではここから、それぞれの原因と対処法について詳しくご説明していきます。
バッテリーあがり
キーを回しても無音でエンジンがかからない場合、まずはバッテリーが上がっていないかを確認しましょう。
バッテリーが上がっているかどうかを簡単に確認するなら室内灯を点けてみることがおすすめです。
バッテリー上がりでキーを回しても全く反応がない場合、完全にバッテリーが上がっていると思われるので室内灯が点くことはないでしょう。
室内灯が点かなくなっていれば、エンジンがかからない原因はバッテリー上がりです。
バッテリー上がりの対処法
バッテリー上がりの場合はバッテリーを復旧させる必要があります。
救援車がいる場合はバッテリー同士をブースターケーブルで繋げば復旧できる可能性が高いです。
また救援車がいない場合でも、バッテリジャンパーなどがあればそれを繋いで復旧することが可能です。
もし救援車もなく、バッテリジャンパーも無い場合はJAFやロードサービスを利用する必要があります。
JAF会員の方なら無料ですし、そうでなくとも任意保険には無料のロードサービスがセットになっていることが多いです。
ステアリングロック
ステアリングロックがかかっている場合も車のエンジンは始動しません。
ステアリングロックの場合は、エンジンが始動しないというよりはキーが回らないので、キーが回らなければステアリングロックを疑ってみましょう。
ステアリングロックの対処法
ステアリングロックは、ステアリングを左右にガチャガチャと揺らしながらキーを回すことで解除することができます。
ロックが解除されればキーが回るようになりエンジンを始動することができます。
キーの電池切れ
エンジン始動時にキーを差し込む必要のないスマートキーの場合、キーの電池が切れているとエンジンがかかりません。
キーの電池が切れた状態なので車側との通信ができないことが原因です。
キーの電池切れの対処法
キーの電池が切れているだけであれば、キーの電池交換をすればエンジンがかかるようになるでしょう。
キーの電池は100円均一や電気屋でも販売しています。
キーの電池交換方法がよくわからない場合は、ディーラーやカーショップなどに持ち込めば電池交換までやってくれるでしょう。
ただし100円均一やディーラーへ行くにもエンジンがかからなければどうしようもないケースもありますよね。
もしボタンでエンジンをかけるタイプの車であれば、ほとんどの車種でキーを押し付けるようにボタンを押せば電池切れでもエンジンがかかるようになっています。
また一部車種は指定場所にキーを置けば電池切れでもエンジンがかかるようになっているので詳しくはお乗りになっている車の取扱い説明書をご覧ください。
これでエンジンの始動はできるので、その足で電池交換をしに行きましょう。
シフトがパーキングに入っていない
AT車の場合、シフトがパーキングに入っていないとエンジンは始動しません。
キーを差して回すタイプの車だと、シフトがパーキングに入っていない状態でエンジンを止めてもキーが抜けないのですぐ気づきますが、スマートキーの場合は気付かないことも多いです。
エンジンが無音でかからない場合はシフトがパーキングに入っているかを確認してみましょう。
シフトがパーキングに入っていない場合の対処法
シフトがパーキングに入っていなければパーキングに戻せばエンジンは始動します。
稀にシフトの接触が悪くなっているとパーキングの位置に入っていても車側で認識していないこともあります。
そういった場合でも何度がシフトをガチャガチャと動かせば認識することが多いので試してみてください。
クラッチを踏んでいない
MT車の多くは誤発進防止のためクラッチを踏んだ状態でないとエンジンが始動しないようプログラムされています。
エンジンがかからない車がMT車の場合は始動時にクラッチを踏んでいるか確認しましょう。
ここまでの原因があてはまらない場合
ここまであげた原因にあてはまらない、対処をしてもエンジンがかからない場合はすぐには対処できない車の故障の可能性が高いです。
ここからエンジンがかからない、かつ無音で何の反応もない場合、どういった故障の可能性があるのかをご説明します。
セルモーターが故障している
セルモーターはエンジンを始動させるためのモーターです。
エンジンをかける時、最初にキュルキュルと音がなってエンジンが始動するかと思いますが、この最初のキュルキュル音はセルモーターが回る音です。
セルモーターが回転し、その回転をエンジンに伝えることでエンジンが始動する仕組みになっているので、セルモーターが動かなければ当然エンジンはかかりません。
セルモーターは耐久性の高い部品なので滅多に故障することはありませんが、使用状況や年数によっては故障する可能性もあります。
セルモーターが故障した場合は交換するのが一般的です。
車種によって交換費用は異なりますが、だいたい4~5万円の交換費用がかかります。
ステアリングロックユニットの故障
こちらも珍しいケースですがステアリングロックユニットが故障して、常時ステアリングロックがかかっているという信号を車に送り続けるという不具合があります。
この場合、見た目ではステリングロックはかかっていないのですが、車はステリングロックがかかっていると認識しており、エンジンの始動ができなくなります。
こうなるとステアリングロックユニットの交換が必要になりますが、交換費用は実費だと2~3万円かかります。
このケースの場合、一部車種には保証延長が出ているものもあるので、まずは保証で対応できないか確認してみましょう。
車のエンジンがかからなくても慌てず対処しよう!
今回は車のエンジンがかからず、無音で何の反応もない場合の原因と対処法をご説明していきました。
- 単純な原因であることが多い
- 適切な対処法ですぐに復旧できる
- 慌てずに原因を探り適切な対処をすることが大切
まずは慌てずに対処することで、無駄な費用を払わなくてすむようになることも多いので、この記事を参照に落ち付いて対処してみてください。