本記事では、免許返納のメリット・デメリットについてご紹介します。
また、免許返納の方法や運転経歴証明書を入手により得られる特典についてもご紹介します。
ぜひ最後までお読みください。
免許返納とは
免許返納とは、運転免許証の自主返納制度です。
運転免許の有効期限内に、自主的に運転免許の取消しを申請することで、免許を取り消すことができます。
複数の免許を保持している場合、全部返納と一部返納を選択することが可能です。(大型免許と普通免許を受けている人が、大型免許を取り消しして普通免許のみにするなどの一部取消しなど。)
普通免許と大型免許の両方を持っている場合の例
全部返納 | 一部返納(大型免許返納) | |
自動車の運転 | 不可 | 普通自動車のみ可 |
運転経歴証明書 | 発行可能 | 発行不可 |
自主的に免許返納をすると交付される運転経歴証明書を提示することにより、様々な特典を受けられるのがメリットです。
「運転経歴証明書」は、運転免許を返納した日からさかのぼって5年間の運転に関する経歴を証明するもので、これまで安全運転に努めてきた証明や記念の品となるものです。
免許返納の8つのメリット
免許返納をするメリットは、運転経歴証明書を手に入れることによって実現します。
運転をしてなくても免許をそのまま持っている状態では、特典が受けられないため意味がありません。
期限が切れてしまう前に免許返納をして、「運転免許経歴書」を交付してもらいましょう。
特典の確認方法は「管轄の警察HPに記載されている」もしくは「記載されているURLが載っている」ことがほとんどです。
例1:【東京都】https://www.keishicho.metro.tokyo.jp/kotsu/jikoboshi/koreisha/shomeisho/support.html
例2:【大阪府】http://www.pref.osaka.lg.jp/dorokankyo/anzen/zisyuhennou.html
例3:【神奈川県】https://www.police.pref.kanagawa.jp/mes/mesf0225.htm
運転経歴証明書の交付
運転免許証と同じく身分証明書(本人確認書類)として使用することが可能です。
各自治体により特典の内容は違いますが、多くの自治体ではバス会社やタクシー会社など交通機関が利用しやすくなるように割引制度を設けている場合が多いのが特徴です。
自分の住んでいる自治体で、どのような特典を受けられるか確認しましょう。
交通機関の割引など
自動車の運転が出来なくなると一番必要になるのが交通機関ですね。ほとんどの自治体ではバスやタクシーなどの割引制度に力を入れている地域が多いようです。
銀行での金利優遇など
これからの老後の為にお金もしっかりと貯めていきたいところです。
地域によっては定期預金の金利アップなど、貯金をするのにも優遇されることがあります。
デパートやスーパーの配達料金優遇
「お買い物に行っても、歩いて重たいものを運ぶのは大変…」そんな時に役立つのが自宅までの配達です。
割引している地域もあれば無料で利用できる地域もあるため、ぜひ活用してみて下さい。
趣味娯楽施設の割引など
レジャー・テーマパークなどの利用料や温泉・銭湯の入浴料、美術館・博物館の入園料など至るところで割引や優待券など特典を受けられることが多いです。
飲食店での割引や優遇
自動車の維持費が掛からなくなった分、家族で外食に行くのも良いですね。
ホテルのレストランやバー、街の飲食店などで割引が受けられたり、優待券を貰える、1品のみ無料提供など様々な取り組みをしているため、こちらもおすすめです。
事故を未然に防ぐ
家族から「そろそろ免許返納をした方が良い」と言われて悩んでる方もいると思います。
まだ大丈夫だと思っていても、事故が起きてから「あの時、免許返納をしていれば…」と悔やむことになります。
自動車同士の事故であればまだマシですが、人の命を奪ってしまったり後遺症が残るなど後悔してもしきれない状態が一番最悪です。
家族の信用を守る
家族の反対を押し切って、自動車の運転をしていたとしたら万が一事故を起こしてしまった時には家族の信用はありません。
心配してくれる家族の言葉を受け入れて、免許返納をすると買い物やお出かけなどに息子や娘が連れて行ってくれるなど、交流が増えるかもしれません。
免許返納の2つのデメリット
運転免許を自主返納することで、様々な特典を受けられるメリットがある免許返納ですが、デメリットが一切ないわけではありません。
免許返納後、生活に不自由せず暮らすことが出来るかが一番重要になる為、よく検討しましょう。
運転が出来ない
もちろんですが、免許返納をすることで運転資格を失います。
交通機関が発達していない地域では、生活に支障がないか検討してから返却することが大切です。
また、「運転経歴証明書」では、運転をすることが出来ないので注意しましょう。
免許の再取得は大変
免許返納をして、運転免許が取り消しになった後に再度免許を取得するのは大変です。
再取得の場合は、適性試験・学科試験及び技能試験を受験して、合格する必要があるため「やっぱり免許返納をやめたい」が出来ませんので注意しましょう。
免許の返納方法
免許返納は、とても簡単で運転免許証の有効期限内に申請をすることで、運転免許の取り消しが可能です。
免許返納申請手続きが出来る場所
申請者の住所がある管轄の「運転免許試験場・運転免許更新センター・警察署」で申請手続きが可能です。
申請手続きに必要な物
運転免許証を紛失している場合、申請者本人を確認できる書類として健康保険証やマイナンバーカード、パスポートなどが必要です。
- 運転免許取消申請書(窓口にある場合が多い)
- 運転免許証
- 申請用写真(必要な地域と不要な地域あり)
- 運転免許取消申請書(窓口にある場合が多い)
- 運転免許証
- 申請用写真(必要な地域と不要な地域あり)
- 申請者との関係を証明する書類
- 委任状及び確認書
代理申請できる条件等も自治体により異なるので、管轄の自治体が可能かどうかや必要な物についても一度確認を取ることをおすすめします。
例:申請者の3親等以内の親族、成年後見人、介護施設の管理者(申請者が入居している場合に限る)など。
手数料について
自治体により、有料の地域もあれば無料の地域もあります。管轄の警察署のホームぺージなどで確認できます。
免許返納が出来ない人の条件
残念ながら自主的に免許の返納が出来ない人もいます。
基準に当てはまると免許返納が出来ないため、免許返納可能かチェックしましょう。
- 免許の有効期限が切れている人
- 免許の取消し基準に該当している人
- 免許停止中の人又は免許停止の基準に該当している人
- 再試験の基準に該当している人(基準該当初心運転者)
特に、「うっかり免許の有効期限が切れてしまった」ということになれば、せっかくのチャンスを逃してしまうので気を付けましょう。
免許返納のメリット・デメリット!運転経歴証明書を入手により得られる特典まとめ
免許返納とは、運転免許証の自主返納制度です。
運転免許の有効期限内に自主的に申請し、運転経歴証明書を手に入れることによって様々な特典を受けられます。
運転をしてなくても免許をそのまま持っている状態では、特典が受けられないため意味がありません。期限が切れてしまう前に免許返納をして、「運転免許経歴書」を交付してもらいましょう。
ただし、勢いだけで運転免許を返納してしまい後悔することがないように、しっかりと考えてから実行する必要があります。
再取得をするのは、お金も時間も無駄になるためおすすめできません。
生活に不自由せず暮らすことが出来るかが一番重要になる為、よく検討しましょう。