本記事では、1ナンバーと3ナンバーの車の違いについてご紹介します。
さらに、1ナンバーが普通免許で運転できるのか、1ナンバーに変更すると維持費が安くなる、などについてもご紹介していますので、ぜひ最後までお読みください。
1ナンバーと3ナンバーの違いとは?
3ナンバーで大きな排気量の車に乗っておられると、1ナンバーにすると税金が安いという事を知っている方も多いかもしれません。しかしまず1ナンバーと3ナンバーの違いを知っていなければ、どんな車が1ナンバーでどの車が3ナンバーなのか、分かりません。
- 荷室の大きさ
- 税金の違い
この2点が大きなポイントになります。もちろんその他の点でも1ナンバーと3ナンバーには違いがありますので、確認していきましょう。
1ナンバーの定義とは?
まず1ナンバーというのは、「普通貨物自動車」につけられるナンバーです。道路運送車両法では、以下の枠を超えるものが「普通貨物自動車」とされています。
- 長さ:4.7m以下
- 幅:1.7m以下
- 高さ:2.0m以下
- 排気量:2.0L以下
- 荷室の床面積:1平方メートル以上
- 荷物の積卸口の縦:800mm以上
- 荷物の積卸口の横:800mm以上
- 座席と荷室との間に隔壁、もしくは保護仕切り
他にも、座席を最大に利用した時でも、残された荷室の床面積が座席の床面積よりも広いという事、荷室に搭載できる貨物の重量が座席に座れる人員の重さよりも多い事が求められています。
ほとんどの場合が、1ナンバーであるとトラックのような構造になります。しかし一部のSUVなどは構造変更をすることで、1ナンバーの条件を満たすことができます。1ナンバーに変更する車もあるのは、条件を満たした車が構造変更をするからなのです。
3ナンバーの定義とは?
3ナンバーの車は、「普通乗用自動車」の事で、以下の条件に当てはまる車が、3ナンバーとして登録されます。
- 長さ:4.7m以上
- 幅:1.7m以上
- 高さ:2.0m以上
- 排気量:2.0L以上
上記のいずれかを超えていると、3ナンバーの普通乗用自動車ということになります。
こうして条件を見ていると、貨物自動車とあまり変わらないように感じますが、大きさ面での条件は同じでも他の点で異なります。例えば、3ナンバーの普通乗用自動車は、排気量で自動車税が決定していきます。これが維持費に関わってくるのです。
1ナンバーは普通免許で運転できる?
1ナンバーになると、大きなトラックも含まれてくるので、普通免許でも運転できるのか気になるところです。実は普通免許でも、1ナンバーの車は運転できるのですが、いつ免許を取ったかによって運転できる大きさが異なります。
平成19年6月より前の普通免許
この免許の場合には、車両総重量8トン未満・最大積載量5トン未満までが運転できます。通常のトラックの大きさの表し方では、最大積載量の何トンと言いますので、この場合では4トン車まで運転できることになります。
平成19年6月から平成29年3月までの普通免許
車両総重量5トン未満・最大積載量3トン未満の車を運転することができます。一般的に多いのは、2トン車になるので、仕事でトラックを運転する必要がある方は、2トン車まで運転することが可能です。
平成29年3月以降の普通免許
車両総重量3.5トン未満・最大積載量2トン未満の車が運転できます。ここまで小さくなると、小さなトラックしか運転できないので、乗用車と変わらないサイズになります。1.5トンのトラックまでなので、運転するのも難しいくないボディサイズです。
このように、運転可能な1ナンバーの車は、免許所得時期によって変わってきます。平成29年3月から運転免許制度が変更されて、運転できる1ナンバーの車のサイズも違いがありますので、運転する前に注意しておきたいです。
1ナンバーの変更すると維持費が安くなる
1ナンバーと3ナンバーの大きな違いは、維持費です。3ナンバーの車を1ナンバーに変更すると、税金などの維持費が安くなるのがメリットです。
例えば1ナンバーにするのによくある例として、ランクル100などがあります。1ナンバーと3ナンバーの違いを大まかに見てみましょう。ランクル100は1998年から2002年まで発売されていたので、18年が経過しているとして計算してみます。
1ナンバーと3ナンバーの維持費の違い
1ナンバー | 3ナンバー | |
---|---|---|
重量税 | 37,800円 | 63,000円 |
自動車税 | 35,200円 | 202,400円 |
車検代 | 83,600円 | 41,800円 |
自賠責保険 | 48,080円 | 27,840円 |
1ナンバーと3ナンバーの違いでは、車検の頻度があります。1ナンバーは毎年車検なのに対して、3ナンバーは2年ごとになります。
しかし上記の表を見て分かるように、自動車税の差額が大きく広がっているので、毎年車検があることを除いても、維持費が大きく変わることが分かります。
この記事では、細かな費用の違いは考慮していませんが、それでも約10万円ほどの違いができていることが分かります。
1ナンバーにすることには、居住性の低下や、構造を変化させないといけないなどのデメリットはあるのですが、それでも維持費を安くするのには効果的な方法です。