本記事では、一年を通して使用できる全天候型のオールシーズンタイヤを選ぶメリットとデメリットをお伝えしています。
わかりやすく解説すると共に、その性能までを徹底解説していきます。
是非とも最後までお読みください。
オールシーズンタイヤは全ての季節に対応できるタイヤ
オールシーズンタイヤとはその名の通り、全ての季節に対応できるタイヤのことをいいます。
通常であれば春から秋にかけてはサマータイヤ、雪の積もる冬にはスタッドレスタイヤとタイヤの履き替えをしなければならないですが、オールシーズンタイヤであれば履き替えの必要はありません。
オールシーズンタイヤを選ぶメリット
オールシーズンタイヤを選ぶと以下のようなメリットがあります。
- スタッドレスタイヤを用意しなくて良い
- 履き替えの手間がいらない
- タイヤの保管場所がいらない
ここではそれぞれのメリットについて詳しくご説明していきます。
スタッドレスタイヤを用意しなくて良い
スタッドレスタイヤを用意しなくて良いという点は、オールシーズンタイヤを選ぶ最大のメリットです。
スタッドレスタイヤを用意するのであれば安くとも4本で2万円前後の費用がかかり、スタッドレスタイヤ用にホイールまで用意していると費用はさらにかさむでしょう。
そういった費用がかからないという点は大きなメリットと言って良いでしょう。
履き替えの手間がいらない
オールシーズンタイヤを選ぶ大きなメリットの1つがこの履き替えの手間がいらないという点です。
通常であれば年に2回、冬季シーズンの始まりと終わりにスタッドレスタイヤへの履き替え、サマータイヤへの履き替えが必要です。
もし同じホイールを使用し、組み替えている場合ですと工賃もかなりかかるのではないでしょうか。
ご自分で付け替えている場合でも、タイヤの付け替えはかなりの重労働で骨が折れる作業ですよね。
オールシーズンタイヤを選べば、そういった履き替えの手間を省くことができます。
タイヤの保管場所がいらない
サマータイヤとスタッドレスタイヤを履き替えていると、どうしても履いていない方のタイヤを保管する場所が必要になりますよね。
タイヤを4本保管しようと思うと意外とスペースが必要になります。
ご自宅に保管スペースがない場合、カーショップの保管サービスを利用したり、レンタル倉庫を借りたりする方法がありますが、いずれもお金がかかる方法になります。
そういった保管スペースで悩まなくていいのもオールシーズンタイヤのメリットです。
オールシーズンタイヤを選ぶデメリット
オールシーズンタイヤを選ぶと大きなメリットがありますが、その反面デメリットもいくつか存在します。
- 性能面ではサマータイヤ、スタッドレスタイヤに及ばない
- 選択肢が少ない
- ロードノイズが大きい
- メリットを最大限享受できる地域が少ない
ここではそれぞれのデメリットについて詳しくご説明していきます。
性能面ではサマータイヤ、スタッドレスタイヤに及ばない
全ての季節に対応できることが売りのオールシーズンタイヤですが、例えば夏場のドライな路面であればサマータイヤの方が性能が良いですし、雪道ではスタッドレスタイヤの方が性能が良いです。
特に凍結した路面に関してはオールシーズンタイヤではカバーしきれておらず、凍結した路面の走行を想定するならばスタッドレスタイヤを選ぶ必要があります。
あくまでも夏場も雪道もそれなりの性能を発揮する程度だと思っておいた方が良いでしょう。
選択肢が少ない
オールシーズンタイヤはそこまで種類が多くありません。
例えば夏用タイヤであれば燃費を重視するモデルやスポーティな走りを重視するモデルなど数多くの種類がありますが、オールシーズンタイヤにすると、メーカーや性能などの選択肢がかなり少なくなることは覚悟しておきましょう。
ロードノイズが大きい
オールシーズンタイヤはそのパターンの関係で夏用タイヤに比べると少しロードノイズが大きくなる傾向にあります。
特にドライ面を走行するときに顕著に現れますので、走行中のロードノイズが気になるという方には合わないかもしれません。
メリットを最大限享受できる地域が少ない
オールシーズンタイヤは雪道でも走行できますが、凍結した路面の走行が困難なため豪雪地帯にお住まいの方は別にスタッドレスタイヤが必要になります。
スタッドレスタイヤを用意しなくて良いことがオールシーズンタイヤの大きなメリットなので、豪雪地帯にお住まいの方だとオールシーズンタイヤを選ぶメリットは少ないかもしれません。
また例年降雪の少ない、または無い地域にお住まいの方などは、そもそもスタッドレスタイヤを用意していないことも多いでしょうから、こちらもオールシーズンタイヤにするメリットは少ないでしょう。
オールシーズンタイヤの性能
それではオールシーズンタイヤの性能を路面状況別にサマータイヤ、スタッドレスタイヤと比較しながら解説していきます。
まずはこちらの表をご覧ください。
タイヤの性能比較
サマータイヤ | オールシーズンタイヤ | スタッドレスタイヤ | |
乾いた路面 | ◎ | ○ | △ |
濡れた路面 | ◎ | ○ | △ |
雪(積もりはじめ) | × | ○ | ◎ |
雪(圧雪) | × | ○ | ◎ |
雪(シャーベット状) | × | ○ | ◎ |
アイスバーン ・凍結路面 |
× | × | ◎ |
このようにオールシーズンタイヤはほぼ全ての路面状況において、及第点の性能を発揮してくれます。
ただし路面状況別に見るとサマータイヤ、もしくはスタッドレスタイヤの性能には及ばないですし、凍結路面だけはカバーできていないことにも注意が必要です。
もし、あなたが年間に走行する道で凍結路面以外の状況が考えられるならばオールシーズンタイヤにするメリットはかなり大きいといえるでしょう。
こんな人はオールシーズンタイヤにした方が良い
ここまでオールシーズンタイヤについてメリットやデメリット、他のタイヤとの性能差を解説してきました。
それを元にオールシーズンタイヤにした方が良いケースをまとめてみました。
- 年に1~2回降る雪のために毎年スタッドレスタイヤに履き替えている
- スタッドレスタイヤを持っていないので突然雪が降ると困る
- たまにスキーやスノーボードに行く時のためだけにスタッドレスタイヤを用意している
- 毎年早い時期から雪が降るのでスタッドレスタイヤがすぐに駄目になる
このように、オールシーズンタイヤは基本的にはあまり雪が降らない地域に向く傾向があります。
年に数回あるかないかの降雪のためにスタッドレスを用意しておくのは勿体ない、とは言え雪が降っているのに夏用タイヤで走るわけにはいかない。
そういった方にはぴったりのタイヤですね。
また豪雪地帯であってもスタッドレスタイヤへの履き替えの時期を遅らせて、スタッドレスタイヤを長く持たせるために、夏用タイヤの代わりにオールシーズンタイヤを選んでいる方もいます。
オールシーズンタイヤにするなら、しっかりと検討した方が良い
今回はオールシーズンタイヤについて、メリットやデメリット、そして夏用タイヤやスタッドレスタイヤとの性能の差を解説していきました。
- ほとんどの路面状況別に対応できるタイヤ
- スタッドレスタイヤとの履き替えの手間やお金がかからない
- 各路面状況で比較すると夏タイヤやスタッドレスタイヤの方が性能が高い
- 凍結路面には弱い
- 現状では種類が少ない
このようにオールシーズンタイヤはほとんどの路面状況に対応でき、スタッドレスタイヤとの履き替えの手間やお金を省くことができれば大きなメリットがあるタイヤです。
ただし凍結路面に弱い、ロードノイズが大きいといった性能的に弱い面もあるため、オールシーズンタイヤのメリットを最大限享受できる方は限られてきます。
自分の年間の走行状況と照らし合わせ、オールシーズンタイヤのメリットを多く享受できるかどうかをしっかり検討してから選ぶようにしましょう。