本記事では、軽自動車をリースするデメリットをご紹介します。
また、リースとレンタカーの違い、購入とリースの支払い総額の違いについても詳しく解説しています。
是非、最後までお読みください。
軽自動車をリースする5つのデメリット
軽自動車のリースはほぼ自分の車と同じように使え、月々定額の使用料さえ払えば車検代や税金なども支払わなくてよいとても良いクルマの持ち方のように思えます。
しかし軽自動車のリースには隠れたデメリットがいくつも存在していることをご存知でない方は多いのではないでしょうか。
ここではそんな軽自動車をリースする上でのデメリットを5つ、紹介するとともに詳しく解説していきます。
- 基本的に途中解約ができない
- 走行距離に制限がある、常に制限を意識しなければいけない
- 自由にカスタムができない
- 万一、事故を起こした場合の損失が大きい
- 支払総額は購入した場合より高くなることが多い
基本的に途中解約ができない
リース契約は、原則途中で解約ができない契約です。
例えば、リース期間中に欲しい新車が発売されたとしても、リース契約が終了するまではリースしている車に乗り続けなければいけません。
特に最近話題の「軽自動車1万円リース」の多くは7年もの長期間にわたるリース契約です。
7年もあれば他に欲しい車が発売されてもなんら不思議ではないですし、転勤などで車が必要ない地域へ越さないといけなくなるかもしれません。
どうしても途中で解約したい場合は高額な違約金を支払う必要があるので、解約したくてもできず嫌々リースしている車に乗っている方も少なからずいるようです。
走行距離に制限がある、常に制限を意識しなければいけない
リースの契約時には毎月の走行距離が設定され、その範囲内で走行する必要があります。
設定した走行距離を超えてもすぐさま問題は無いですが、数年後リース契約終了時に設定した走行距離を超えていた場合に、超過分に応じて費用を支払わなければならなくなる可能性があるので注意が必要です。
常に走行距離を気にしながら走らなければならないのは、大きなデメリットといえるのではないでしょうか。
自由にカスタムができない
カーリースは自分の車のように使用できますが、あくまでも借りている車になるため返却時には原則として借りた時と同じ状態での返却が必要になります。
つまりカスタムする場合は返却時に元の状態へと戻さなければならず、どうしてもカスタムするとしたら取付する時と元に戻す時の2倍手間がかかります。
もし業者などにお願いしてカスタムするのであれば工賃が2倍かかることになりますね。
また原状回復ができない色替えなどは不可能で、万が一してしまった場合には多額の違約金を請求されることになりますので注意が必要です。
万一、事故を起こした場合の損失が大きい
万が一リース契約の期間中に事故を起こして車を全損してしまった場合どうなるでしょうか?
当然ですが全損した車にそのまま乗り続けることは不可能なのでリース契約の解約になり、リース契約の残存価格に加え途中解約することによる違約金が発生してしまいます。
そのためリース契約をして乗る車の任意保険には車両保険を付けることをおすすめしますが車両保険を付けると保険料は大幅にアップします。
更に全損でのリース契約解約金を全て車両保険で賄えるケースは少なく、例え車両保険を付けていたとしてもある程度の負担は発生してしまうようです。
支払総額は購入した場合より高くなることが多い
月々1万円など一見安そうに見える軽自動車のリースですが、実は支払総額が購入した場合の総額より高くなることがほとんどです。
ここでは新車の軽自動車を購入した場合とリース契約をした場合で支払い総額に差が出る部分を簡単にまとめてみました。
軽自動車を購入した場合とリース契約の場合の差
購入の場合 | リース契約の場合 | |
車両価格 | 値引き有り | 基本的に定価 |
メンテナンス費用 | 必要な分だけ | 不要なメンテナンス費が含まれることも |
車検代 | 安いところを探せる | 決められた車検費用が含まれる |
金利手数料 | 現金購入の場合は無し | 有り |
売却時 | 市場価値に応じて査定 | 設定した残価以上の査定額はつかない(価値が残価を下回った場合追加費用が必要) |
このように様々な理由があり、リース契約の場合、購入するよりも支払総額が高くなる傾向にあります。
特に金利手数料に関しては一般のカーローンよりも高い設定になっていることが多く、多額の手数料を支払わなければならなくなっています。
その他メンテナンス費用など諸々を含めた上で残価を差し引いたものを月々定額にしているため一見安く見えますが、安く見えるだけで実は全然安くないことはしっかりと理解しておかなければなりません。
見落としがちなのが売却する時のことです。
購入した車なら買い替え時に下取り価格、売却なら買い取り価格がつきますがリース車両は最初に残価が設定されており、リース契約終了時に車両を返却して残価の清算をします。
自分の手元には一銭も残らないどころか、返却した車の価値が設定した残価を下回っていた場合、追加費用が発生することすらあります。
軽自動車リースの仕組み、レンタカーとの違い
軽自動車リースに限らず車のリース契約は簡単に言うと自分が選んだ新車(中古車)をリース会社が購入し、リース会社の所有物となったその新車(中古車)を長期間にわたり貸してもらう契約になります。
そのため各種税金や車検費用、契約によってはメンテナンス費用まで全てリース会社が支払いを行い、契約者は毎月決まったリース料だけを払えばその車に乗り続けることができます。
イメージとしてはレンタカーに似ていますが、多少の違いがありますのでわかりやすく表にまとめてみました。
カーリースとレンタカーの違い
カーリース | レンタカー | |
利用期間 | 1ヶ月~9年 | 数時間~数日 |
利用料 | 月々定額 | 利用時間や車種による |
車種 | 自由に選べる(一部外車は不可) | レンタカー会社の車の中より選ぶ |
ナンバー | 通常のナンバー | 「わ」ナンバー |
各種税金・自賠責保険料 | 含まれる | 含まれる |
任意保険 | 含まれない | 含まれる |
ガソリン代 | 利用者負担 | 利用者負担 |
駐車場代 | 利用者負担 | 不要 |
このようにカーリースはレンタカーと違い、ほぼ自分の車のように使えるという利点があります。
軽自動車をリースする際のデメリットまとめ
今回は軽自動車をリースするにあたってのデメリットをご紹介させて頂きました。
- 基本的に途中解約ができない
- 走行距離に制限がある、常に制限を意識しなければいけない
- 自由にカスタムができない
- 万一、事故を起こした場合の損失が大きい
- 支払総額は購入した場合より高くなることが多い
CMなどでは絶対に宣伝されませんが、軽自動車のリース契約にはこれだけの隠れたデメリットが存在します。
もちろんこれらも契約書には明記されていますし、よほど悪徳な営業マンでない限り説明をしてくれるとは思いますが、詳しく説明してくれる営業マンはほとんどいないでしょう。
法人や個人事業主の場合は、経理上リースの方が手間が凄く省けるのでメリットが大きいですが、個人でリース契約するメリットはせいぜい月々の支出が一定なので支払いが楽であること、まとまったお金を持っていなくても新車に乗れる程度です。
個人でリース契約をする場合、メリットに比べてデメリットが少し多いような気がしますので契約する場合は、事前にしっかりと検討するようにしましょう。