本記事では車検の点検箇所について解説しています。
実はたくさんの項目がある点検箇所の詳しい説明と引っ掛かりやすい点、車検を安くスムーズに通すために事前に自分でできる整備もご紹介しています。ぜひ最後までお読みください。
車検の点検箇所は?実はたくさんの項目がある
車検といえばお金がかかるし、一定期間自分の車を預ける必要がある面倒なもの。こんな考え方をしている方が多いのではないでしょうか?
実際のところ、普段からメンテナンスを欠かさない人からしてみれば、車検をわざわざ受ける必要もない。こんな風に感じてしまうこともあるでしょう。
しかし、車検は受けなければいけないものです。車検を受けないままでは公道を走ることもできなくなってしまうので、どれだけ面倒でも受けざるを得ませんよね。
そんな車検。実際にはどのような点検をされているのでしょうか?少しでも興味を持つためにも、車検の点検箇所に関して少し詳しく見ていきましょう。
灯火類の確認
ヘッドライトやバックライト、ウィンカーにブレーキランプ等々、車にはさまざまな灯火類が付けられていますよね。それぞれ車を運転していくうえで必須な物ばかりなので、必ず球切れを起こしていないかの確認があります。
特にヘッドランプやブレーキランプは、自身だけで確認することが難しいことから、定期的な検査が大切になってくるのです。
また、車検の際に灯火類では「光軸検査」も併せて行われます。これは、ヘッドライトの光が照らす方向の検査。自身が車を運転していて、対向車のライトがまぶしいと感じたことはありませんか?
これは光軸の調整がきちんとできていないことから、照らす方向にずれが起きている現象です。自身はもちろん対向車の安全のためにも、必須の点検項目といえるでしょう。
スピードメーターの確認
車検を受ける際、スピードメーターを見て確認するべき検査もあります。このことから、スピードメーターの点検も車検の必須項目といえるでしょう。
メーターが動かない場合はもちろん、足回りの改造によって正しくスピードが計れないと考えられる場合も車検に通らなくなります。
オイル漏れの確認
エンジンオイルやブレーキオイルなど、車には各種さまざまなオイルが使われています。これらの漏れがないかも重要な点検ポイント。特にエンジンオイルの漏れが激しい場合は要チェックです。
もしもオイルがなくなってしまった際には、エンジンの焼き付けが起こってしまう可能性もあるので、非常に重要な点検項目といえるでしょう。
ただし、染み出る程度の漏れの場合は問題なしとされます。自身でオイル交換を行いボルトの締めが甘かった。車検前に軽い事故を起こしてパイプがずれていた。非常に古い車であちこち錆が出ている事から、パイプ等に亀裂が入っている可能性がある。
このようなことがなければあまり心配する必要はないといえるでしょう。
ブレーキ、タイヤなど足回りの確認
ここは車検を受ける側からしても、しっかりと点検しておきたい部分ですよね。オイル漏れと同じように安全面に直結することから、しっかりとした点検を受けられるでしょう。
ただし、ブレーキの点検で重要視されるのは「制動面」のみ。ちょっとしたキーキー音なら車検に引っかかることはありません。
排気ガス検査
基本的には車検で引っかかることはまれな点検。ただし以下のような車は引っかかりやすくなるので、車検の前には自身で点検をしておくことも有効でしょう。
- ディーゼル車
- 違法改造を施している車
- 車検前に事故を起こしたなど、パイプのずれが心配される車
特に違法改造車の場合はほぼ車検は通らないと考えたほうが無難です。あまり推奨されるやり方ではありませんが、車検前には純正品に戻しておくことが望ましいですね。
サイドスリップ検査
足回りの点検と通じる検査の一つですね。サイドスリップの検査とは、タイヤの横滑りではなく車の直進性を調べる検査。
車のクセとして考えている方もおられますが、実際には車検で引っかかる立派な不具合です。タイヤを外す、リフトで持ち上げて下から確認するなど、個人での確認は難しい検査なのでしっかりと点検してもらいましょう。
視野確認検査
車の中から運転中に視野の邪魔をするものが付けられていないか?運転席側、助手席側のガラスにスモークシートを貼り付けていないか。このような検査になりますね。
車の内装を飾ることが好きな方は、車検前には片づけておいた方が車検が通りやすくなりますよ。
車検で引掛かりやすい点
ここまでは車検の際に、実際に点検される箇所に関してみてきました。中々たくさんあったので、よほど車に関して興味がある方以外では、自分だけでメンテナンスをするのは難しいとわかっていただけたのではないでしょうか?
では、これら車検の点検をスムーズに通るためにも、車検の際に引っかかりやすい点を把握しておきましょう。
灯火類の光軸調整
自分ではなかなか気が付きにくいところだからこそ、車検に引っかかりやすいといえるのが「光軸調整」です。
また、車に詳しくない方の場合は、光軸調整が狂っているといわれても、何のことだかわからない場合も多いでしょう。専門の器具や知識があれば、調整自体は簡単なのでプロの手にお任せしましょう。
タイヤの変え忘れなど足回り
特に初冬に車検を受ける際に引っかかりやすい点。ノーマルタイヤからスタッドレスに変えていなかったとして、引っかかるというよりは注意を受けやすくなります。
また、タイヤの溝が安全規定から外れていた場合は、普通に車検を通りません。素人でも簡単に点検できる場所なので、車検前に確認しておくと安心ですね。
ドラレコの位置など視野確認検査
車の安全性やいざという時に自身の身を守るドラレコですが、視野確認検査においては一番引っ掛かりやすいものでもあります。
実はドラレコを付ける位置には、しっかりとした基準が設けられています。この基準から1mmでもずれたらアウトなので、つける際には初めからプロにお任せしたほうが無難でしょう。
車検時に最低限整備しておきたい項目
ユーザー車検、代行車検でなければ、車検時には点検だけではなく整備を受けることもできますよね。そして整備を受けることで車検の費用も高くなってしまいます。
しかしせっかく車検を受けるのなら、できるだけ安全性も上げておきたいと考えるもの。費用と安全性を考えた場合の、最低限整備しておきたい項目に関してみていきましょう。
ブレーキオイルなど各種オイルの交換
車は機械とガソリンで動いている。車に関してあまり興味がなければ、このような考え方になってしまいがちです。
しかし、車の中ではエンジンオイルやブレーキオイルなど、各種のオイルも大切な役割を果たしています。エンジンオイルに関しては、車検時以外にも定期的な交換が必要とされますが、ブレーキオイルなんて聞いたこともない…。こんな方も多いのが事実です。
だからこそ、車検時には各種オイルの交換が必須となります。それぞれのオイルは切れてしまったり古くなってしまうと、本来の役目を果たせない危険性も考えられます。オイル類に関してはケチった考えはしない方がいいでしょう。
ベルトの交換
こちらは毎回の車検時に必要なものではありませんが、1台の車に長く乗りたいのなら定期的な交換をお願いしておきましょう。
特にVベルトは切れてしまうとエンジンがかからなくなってしまう大切なベルト。ただ、交換時期の目安は5万kmから10万kmと幅があるので、車検時に必ず交換しなければいけないわけではありません。
余裕がある場合は交換をお願いするなど、柔軟に考えてみましょう。
車検前に自分でできる整備とは
ここまではプロが行う車検の検査項目などを見てきました。車検自体をスムーズに通したい、できるだけ安価な車検がいい。
こう考えるのなら、自分でできる部分は自分で整備してみるのも一つの手です。専門的な知識がなくてもできることばかりなので、愛車のためにもちょっとチャレンジしてみましょう。
また、車検時でなくても普段から心がけることで、快適なドライブを実現することにも繋がりますよ。
ワイパーブレードなど消耗品の取り換え
ただでさえ見通しが悪くなる雨天時の運転。ワイパーブレードが古いままで放っておけば、より運転時の見通しは悪くなるばかりです。
ワイパーブレードの交換は、実は非常に簡単な物。ブレード自体も昨今では100円ショップでも売っているほど安価な物なので、自身で取り換えれば安く抑えることも可能です。もちろんこだわりのブレードを選んでみるのも楽しいですよ。
エアコンフィルターの交換
運転中に暑いからエアコンを付けたら風がくさい。よくある話ですが、実はこちらも簡単に解決することが可能です。
エアコンフィルターも非常に簡単に交換ができるものなので、機会があればチャレンジしてみましょう。車検を通す際に必要な項目ではありませんが、業者によっては小さな交換で費用を大きく見積もる場合もあります。
自分でやっておけば、その分技術台を浮かすことができますね。
タイヤの溝確認、ローテーションなど
こちらは自身の安全のためにも、普段から気を付けておく習慣を身に着けるのもおすすめです。溝確認はタイヤ自体に見るべき場所、溝の安全性の基準が設けられているので、見方さえ覚えてしまえば簡単に点検できます。
見方はタイヤにつけられている「スリップサイン」が目安に。タイヤの横面の接地面に近い場所に三角マークがあります。この三角マークの延長線上にあるタイヤの溝が、途切れていなければOK。
溝を横切るように線が出ていれば、これがスリップサインと呼ばれるタイヤ交換のサインです。
また、自身でタイヤ交換をする方は、タイヤを交換する際に運転席側・前輪、助手席側・前輪などの記録を付けておきましょう。タイヤを付ける場所をローテーションすることで、タイヤ自体を長持ちさせることもできますよ。
車検の点検箇所とは、まとめ
今回は車検の点検箇所に関していろいろとみてきました。
- 車検時の点検箇所は意外にたくさん
- 車検で引っかかりやすい点は「光軸調整」「足回り」「視野確認」
- 車検時は最低限オイル交換はしておこう
- 自分で事前に気を付けることも大切
以上のようになりました。
必ず受ける必要がありながら、何を点検されているのかわかりにくい車検。実際の点検項目を見ていけば、車検の必要性もわかるようですね。
自分で確認できること、プロにしかできない点をしっかりと把握して、損や後悔をしない車検を受けていきましょう。より安価に安全な車検を受けたいのなら、車検の一括見積を活用してみるのもおすすめですよ。