本記事では、スタッドレスタイヤの寿命、寿命が近いスタッドレスタイヤを見分ける方法を解説していきます。
また、スタッドレスタイヤを長持ちさせる方法もご紹介します。
ぜひ、最後までお読みください。
スタッドレスタイヤの寿命は走行や保管場所の状況によって変わる。
一般的にスタッドレスタイヤの寿命は3年程度と言われていますが、これはあくまでも平均値であり走行の仕方や保管場所の状況によって大きく変わってきます。
3年経ってもまだまだ使えることもありますし、逆に1~2年しか履いていなくても交換が必要になる場合もあります。
スタッドレスタイヤの寿命を見分ける方法を知らなければ、まだまだ使えるスタッドレスタイヤを捨ててしまったり、寿命がきているスタッドレスタイヤで雪道を走る危険な状況に陥ったりする可能性があります。
そのような状況にならないためにも、スタッドレスタイヤの寿命の見分け方を知っておくことは重要です。
スタッドレスタイヤの寿命の見分ける3つの判断材料
スタッドレスタイヤの寿命を見分けるため判断材料が3つあります。
スタッドレスタイヤの寿命を見分ける3つのポイント
見るべきポイント | 判断 |
溝の深さ | タイヤの溝が半分以下になった交換を検討 |
ゴムの柔らかさ | 硬くなったら交換を検討、タイヤ販売店orガソリンスタンドで硬度計を使って判断 |
製造年週 | 製造から5年を過ぎた場合は交換を検討 |
この3つのどれか1つでも正常な状態でない場合、そのスタッドレスタイヤは寿命がきていることになります。
ここから、各項目について詳しくご説明していきますね。
溝の深さ
スタッドレスタイヤは、夏用タイヤと違い細かなトレッドパターンを採用しています。
このトレッドパターンを維持できている間はスタッドレスタイヤとしての性能を維持できるのですが、溝の深さが50%を切るとトレッドパターンを維持できなくなります。
つまりスタッドレスタイヤは溝が半分以下になると性能が大幅に下がるのです。
スタッドレスタイヤの溝が半分以下になっているかどうかはプラットフォームというもので判断します。
【写真①】
プラットフォームとは上の写真のようなスタッドレスタイヤの溝の中にある突起で、タイヤ1周につき4つのプラットフォームが設置されています。
【写真②】
スタッドレスタイヤの側面には写真のような矢印マークがあり、この矢印がプラットフォームの位置を示しています。
タイヤが摩耗してプラットフォームが露出すると、そのスタッドレスタイヤの溝は50%を切っており、スタッドレスタイヤとしての性能を十分に発揮できない状態になっています。
ゴムのやわらかさ
スタッドレスタイヤは夏用タイヤよりもやわらかいゴムでできており、冬の冷たい路面において適切な硬度になるよう設計されています。
そのため、例え溝が十分にあったとしても、ゴムが硬化していると雪道やアイスバーンにおいて十分な性能が発揮できません。
ゴムのやわらかさに関しては、ゴムの硬度計を使用して判断する必要があります。
ゴムの硬度計はタイヤの販売店やガソリンスタンドにあることが多いので、スタッドレスの買い替えを迷ったらゴムの硬度を測ってもらうと良いでしょう。
製造年週
スタッドレスタイヤは例え未使用であっても、置いているだけで徐々にゴムが硬化、劣化していきます。
新品時と同様の性能を期待するならば製造から2~3年目まででしょう。
そこから徐々に硬化、劣化が進んできますので、例え未使用であっても製造から5年以上経過したスタッドレスタイヤは使わない方がいいかもしれません。
【写真③】
これは夏用タイヤでもスタッドレスタイヤでも同じですが、製造年週はタイヤ側面にある写真のような数字を見ればわかります。
写真では「X3216」と表記されていますね。
このアルファベットを除いた4桁の数字が製造年週を現しています。
4桁の数字は「週数」「年数(西暦)」の順番で表記されていますので、この場合ですと2016年の32週目に製造されたタイヤだと知ることができます。
今使用しているスタッドレスタイヤの製造年週を見て、5年以上経っているようであれば早めの交換をおすすめします。
スタッドレスタイヤを長持ちさせる方法
スタッドレスタイヤは一般的に夏用タイヤに比べると割高で、頻繁に買い替えるとなると家計を圧迫する要因になってしまいます。
かといって寿命がきているスタッドレスタイヤを履き続けると、雪道やアイスバーンなどでスリップ事故を起こす危険性が高いです。
できればスタッドレスタイヤの寿命を延ばし買い替えの頻度を減らしたいですよね。
そこでここではスタッドレスタイヤを長持ちさせる方法をご紹介します。
雪道以外の走行をなるべく避ける
スタッドレスタイヤは雪道で最大限の性能を発揮できるよう、ゴムもやわらかいものが使われており、雪道以外を走行すると摩耗や劣化の原因になってしまいます。
かといって雪が降る日だけスタッドレスタイヤに履き替えるのはあまり現実的ではありませんよね。
ここで私たちにできることは、なるべくスタッドレスを履いている期間を短くすることでしょう。
スタッドレスタイヤの早めの装着は、突然の雪に対応するために大切かもしれませんが、あまりに早くから装着する必要はありません。
また雪の季節が終わってからもスタッドレスタイヤを履き続けることはなるべく避けるようにしましょう。
特に気温が高くなるとスタッドレスタイヤの摩耗が早くなりますので、雪の季節が終わったらすぐに夏用タイヤに履き替えるのがおすすめです。
日光や雨風があたらない場所で保管する
スタッドレスタイヤにとって日光や雨風は大敵です。
日光や雨風があたる場所で保管をしていると、たちまちゴムが劣化し1~2年で使いものにならなくなることもあります。
使い終わったスタッドレスタイヤは、汚れを落とし、できれば屋根のある倉庫などで保管するのが望ましいです。
もし、屋根のある倉庫がない場合はタイヤカバーをする、シートをかけるなどして日光や雨風を防ぐようにしましょう。
スタッドレスタイヤの寿命を知って、適切なタイミングで買い替えよう
今回の記事ではスタッドレスタイヤの寿命を見分ける方法を解説すると共に、スタッドレスタイヤを長持ちさせる方法もご説明させて頂きました。
- スタッドレスタイヤの寿命は走行や保管の状況で変わる
- スタッドレスタイヤの寿命を判断するには「溝の深さ」「ゴムのやわらかさ」「製造年週」を見る
- スタッドレスタイヤを長持ちさせるには「交換のタイミング」「保管方法」が大切
スタッドレスタイヤの寿命を知ることで適切なタイミングでスタッドレスタイヤの買い替えを行うことができます。
適切なタイミングで買い替えを行うことで、まだ使えるスタッドレスタイヤを買い替えてしまうというもったいない状況を防ぐことができます。
また適切な交換時期を過ぎたスタッドレスタイヤを使い続けてしまう事態を防ぎ、万が一の事故を未然に防げることが何より大きな意味を持つでしょう。
この機会にあなたのスタッドレスタイヤの状態をチェックしてみてはいかがでしょうか。